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「最近の若いヤツはすぐに辞めてどうしようもない」と聞いて無性に腹が立った話

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合気道に行く車の中でたまたまやっていた番組でどうしても聞き捨てならないというか気になったことがあったので書きます。

「胸いっぱいサミット」という番組が放送されていました。たまたま私が見たときは「なぜ若者はすぐに辞めるのか」というテーマで話していました。

なぜ若者はすぐに辞めるのか

東国原氏は
「最近の若者は目標がない」
「キツイことを言われたらすぐに辞める」
「向上心もない」

遥洋子氏やデヴィ夫人も同調し、とにかく「最近の若い者は~」とメチャクチャ言いたい放題。「若いやつはダメ」ということが大前提で話を進めていることに私は無性に腹が立ちました。

なぜなら私が見てきた多くの若者は違ったからです。

「意味合い」と「良好な人間関係」

マーティン・セリグマンが唱える5つの幸福、というものがあります。

・ポジティブエモーション
・達成
・意味合い
・良好な人間関係
・没頭

私の親父は70歳を超えています。時々、親父から昔の話しを聞くのですが、本当に貧しくとにかくがむしゃらに働いたと言っていました。

また仕事をすればするほど給料はもらえるし、日本も高度成長期真っ只中で楽しかったと言います。

しかし、団塊ジュニア世代以降はどうでしょうか。

多くの人は食べるものに困ることはなく、住む場所寝る場所も困ることはありませんでした。団塊世代の方々と比べたら圧倒的に物質的には恵まれています。

団塊世代の方々の幸福の多くは、高度成長期ということもあり「達成」や「ポジティブエモーション」「没頭」が幸せの多くを占めていました。

しかし、いまの若い世代はどうでしょうか。

失われた20年と言われる低成長期、格差社会など高度成長期の空気とは全く違う雰囲気で育ってきています。そのため、いまの若い世代の幸せは「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」が主になっていると感じます。

オッサン達のヤバい勘違い

「最近の若者は~」なんて言っていますが、私から言わせれば「最近のオッサン(オバハン)共は~」って思います。

まず若者と本気で話したことがない。一方的に「最近の若者はこうだ」と決めつけて見ている。そんなフィルター越しで話しても何にも入ってこないでしょ、って思います。

一言でいうと
「人を人として見ていない」
です。

会社でも若者をコマのようにしか扱っていないオッサンがいて、若者が辞めていく姿を見て
「何で辞めるんかなぁ。」
「根性ないわ。俺らのころはもっと頑張った。」
なんていうセリフを聞くとホンマに理解しようとなんて思ってないんだな、ということがよくわかります。

若者は本当に素直です。だから嫌になったら辞める。だって今の若者はスマホという武器を持ち、オッサンたちとは比べ物にならないほどの情報量を持っていて、転職情報もたくさん持っているからしがみつく必要がない。

むしろ残っている社員はどちらかというと会社にぶら下がっている人で、本当に優秀な人は給料ももちろんだけど働く「意味合い」があるところ、「良好な人間関係」が築ける職場にドンドン移っていくのです。

若者に働く意義を伝えることもなく、良好な人間関係を作る職場にしようとする努力もないところに優秀な人は残りません。本質的な仕事の意味を求めて考える人はオッサン共に愛想をつかして辞めるのです。

素直な若者たち

妻ともよく話すのですが、オッサン共よりいまの若い世代のほうがよっぽど頑張っている、という話しになります。

なぜこの仕事をするのかという意味合いや職場の人間関係を良くするようにし、配慮をしていくほど若い人たちは本当によく頑張ってくれる、と妻はいいます。

私もまったく同意です。

サッカーのコーチや営業チーム、新規事業チームなどいろいろ見てきましたが、なぜそれをするのか、という意味合いと良好な人間関係を築けば本当に若い世代の人たちは、すごいな、と思うほどよく頑張ってくれます。私の若いころよりも頑張ってくれるという印象のほうが強いです。

「最近の若者は~」というのは鎌倉時代の兼好法師の「徒然草」に記載されています。このような表現ははるか昔からあったのです。

オッサンたち。もっと本気で人として若者と向き合おう。

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